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2021/2/11どんなトレーニングが必要?
「この子たちはしつけをされていますか?」
「どんなトレーニングをしていますか?」
と聞かれる事がたくさんあります。
お答えとして、「特別なしつけやトレーニングはしていません!」です。
反対にしつけとはどのようなことまでをしている事が、”しつけをされている”ということになるのでしょうか…?
にゃんこたちには、いつも清潔なトイレを置いて、爪とぎがしやすそうな爪とぎを置いて、寝心地良さそうなベッドやクッションを置いて、綺麗なお水を置いて、綺麗な空間作りを心がけ得ています。
これまでに施設に来てくれた猫ちゃんたちは、ほとんどの子たちが粗相なくトイレはトイレで自然としてくれています。
そのため、私たちはにゃんこたちをお世話する中で実はこの子たちに助けられていて、特別なことはしていません。
たまに施設へ来たばかりであったり、ストレスなどから他のところで粗相してしまったりすることもあります。
きっと何か原因があったからそこでできなかったのだと考えて、こうしてみようか?と変えてみると次の日は上手にトイレで排泄をしてくれるものです。
本当に賢いな〜と感心してしまいます。
爪とぎに関しては、定期的に爪を切ってあげたりすることもいろんなところで爪とぎさせないために一つです。
中には、爪切りが苦手な子もいて中々できず、壁にガリガリと何度かされてしまったこともありましたが、今は反対に壁紙をツルツルに変えて、ガリガリしても爪とぎされない空間にしました。
そのため、「あ〜!やられた〜!」ということはなくなりました。
こちらが合わられることは合わせてあげる、そうすることで一緒に生活することでの、「やられた〜」問題もストレスも少なくなるのではないでしょうか?
わんこたちには、一緒に生活していく上で互いが過ごしやすい環境になるように、協力してもらえることは一緒にトレーニングを行なっております。
例えば、トイレトレーニング。
SPAの施設で過ごしている子は、元野犬であったりと元から外での排泄に慣れていて、外での排泄を好む成犬である子がほとんどです。
そのため、基本はこの子たちに合わせ外での排泄とお散歩時間を兼ねて1日に2〜3回に分けてお散歩に出ています。
室内は、”休むところ””寛ぐところ”であって、”排泄するところとは別のところ!”と思っている子も多いので、ここでしていいよとペットシーツや排泄ゾーンを作っていてもいくらでも排泄を我慢してしまう子も多いです。
トイレは絶対に室内でして!という押しつけはしません。
お世話をしていて、この子は室内でもできそうだなという雰囲気がある子や中々環境になれず排泄が上手にできない子の部屋には、しれっとお部屋にペットシーツや新聞紙を敷いてみたり、排泄したそうにもじもじしている時にトイレゾーン促したりと、”ながらトレーニング”を行なっています。
本人も、意外と一度してみると、「あ、なんだここでトイレしても大丈夫なのか、、悪くないなぁ」と思うこともあるようで、次もそこでしれっと排泄できているということも少なくありません。その時は感動しながら褒めちぎるようにしています。
仔犬などに関しては、将来的にどちらでも排泄ができるようになるために、新聞紙やペットシーツを用いて、成犬たちとは異なりトイレを認識させるトレーニングを行っています。
覚え途中な場合は、そこからは新しい家族にある里親様に新しい環境で一から一緒にトイレトレーニングをしていただいております。
その他のトレーニングは、施設にいるその子たちによって異なり、必要と感じることに対してのトレーニングをしてきます。
例えば、お散歩時の他の犬や物に対しての攻撃性があることに対しての対処。
バイクへ吠えかかる。犬に対して吠えかかる、飛びつく。などなど
都内では、人の通りも車の通りも多いため、わんこたちに協力してもらってのお散歩は必要不可欠です。
せっかくのお散歩なのに、どちらもピリついた雰囲気。では互いに落ち着いて楽しい状態でのお散歩はできないことはもちろん、もったいないなと思います。
投稿現在で言うと、施設にて暮らしながら家族を待っている推定4歳のタツくん。
タツくんは、来たばかりの頃お散歩が上手で他に犬にもほとんど攻撃性がありませんでした。
ですが、2度のトライアルを経験して帰ってきた時、少し彼の中に変化があったようで、お散歩時にとにかく他の犬猫を探しながら戦闘態勢で前へ前へと進むようなにお散歩に変わり、お散歩というよりも施設の扉開けると同時にコングが鳴って戦いに挑むような姿勢でした…
そして他の犬に会った時に吠えかかるような行動を取るようになりました。
この時点で、きっと今タツの中では、他の犬猫たちを探し出すためだけのお散歩となっていて、人と一緒にお散歩をしているという感覚は無くなっていると感じ、このままではお互いのためにもよくない。元のタツと楽しいお散歩の状態に戻さなければ!とすぐにトレーニングを開始。
彼とのミッションは、”他のわんことすれ違っても、たとえ喧嘩を売られたとしてもスルーする”です。
そのためにタツには何個かトレーニングをしながら言葉、コマンドを覚えてもらいました。
(トレーニング方法は、トレーナーそれぞれ犬それぞれだと思っているので、必ずこれがいいトレーニングだ!とは思っていません。)
トレーニング以外でできることは、そのシチュエーションが起こる前に人が先に気づいてを回避してあげることも大事だと思います。
とても賢いタツはすっかり本調子に戻ってきており、犬とすれ違うときだけは、何かあっても対処できるように人の横についてもらい、通り過ぎるのを待つ、もしくは通り過ぎる。
ダメなことはダメと理解してもらいながら、スタッフと楽しくお散歩できています。
スルーもできて、これまでよりも生き生きした顔でニコニコの顔を見せてくれながら、人とのお散歩を楽しんでくれるようになっているタツ。
トレーニングは遊ぶこと触れ合うこと以外に、人と犬が楽しくコミュニケーションを取るための一つでもあります。
私たちが今施設にて暮らしている子たちにしてあげられることは、トレーニングだけではなく、”心のケア”だと思っています。
元野犬や保護犬たちには、怖がりさんや引っ込み思案な子たちもとても多いです。
トレーニングではなく、どちらかというと”リハビリ”に近いのかな?と思っています。
新しい環境でその子が少しでも自信を持って生活できるように、お散歩ができるように、
付き添う、寄り添う。
対策を考える。
逃げ場所を作る。
そっとしておく。
上記のようにちょっとしたことではありますが、その子たちにしてあげられることはいろいろあります。
一緒に暮らす上で必要なことは、可能な限りその子に寄り添って合わせてあげること、それに加えてその子ができることは一緒に協力してもらうことだと思います。
人が思う、犬猫たちに対しての”ああしてほしい””こうしてほしい”の半分以上は、人がああしてあげて、こうしてあげればできることばかりだと思います。
そのためSPAでは、ありのままの姿のわんこにゃんこたちを受け入れて、家族として迎え入れていただける新しい家族をこれからもお待ちしております!
もちろん、里親さんになっていただいた後で、新しい家族の元へ旅立ったわんこにゃんこについて、いつでもしつけやトレーニングについてお困り事があった際は、親身に一緒に悩ませていただきます!