Society for the Protection of AnimalsSociety for
the Protection of Animals

  1. TOP
  2. INFORMATION 一覧
  3. わんこの歯周病

INFORMATION

2020/10/19わんこの歯周病

みなさん知っていましたか?

犬の食物の摂取方法は私たち人間と異なり、必ずしも咀嚼の動作は必要ではありません。

まずは簡単に、犬の歯の役割などを簡単に見ていきましょう!

 

《犬の歯それぞれの役割》

犬にとって、そもそも歯の役割としては①獲物を捕まえるため②食べ物を飲み込むための大きさにちぎる③敵から身を守るための武器と言った上記3つの役割を持っています。

犬の歯は人で言う前歯から奥歯までの順番で、①切歯②犬歯③前臼歯④後臼歯と言う順番に並んでいます。

それぞれの役割を簡単に紹介していきます。

①切歯

⏩獲物を捕らえたり、噛んだり、噛み切ったりします。

②犬歯

⏩獲物を捕らえたり、引き裂いたり、保持したりします。牙とも言われます。

③前臼歯

⏩軟らかい組織や切断、すり潰しをします。

④後臼歯

⏩食物をすりつぶす事に使われます。

 

《乳歯と永久歯について》

犬にも人間と同じで、小さい頃に生えている乳歯と大人になって生える永久歯の2つがあります。

○永久歯…生まれたばかりの子犬には生えていません。生後20日目ぐらいから乳歯が生え始めます。すべての歯が生えそろうまでだいたい6~12週ほど

かかります。乳歯の本数は、上顎14本と下顎14本の計28本です。

○永久歯…乳歯が抜けて永久歯が生えてくる頃は、歯がムズムズしたりしてわんちゃん達は噛みたい衝動にかられます。この時期に、噛んでも良いおもちゃなどがあると、人の手をカジカジしたりする事もなく、またおもちゃは噛んでも良いけれど手は噛んではいけないものだ!と知るきっかけにもなります。永久歯の本数は上顎と下顎合わせて42本になります。

 

 

《歯周病とは》

人でもよく聞く歯周病とは、歯垢中の最近が原因となり歯肉が腫れたり(歯肉炎)、歯を支えている歯周組織が破壊されてしまう(歯周炎)病気です。大人のわんちゃんのほとんどがかかっているかもしれないと言われる歯周病。

口の中の問題だけにとどまらず、鼻炎や他の呼吸器感染症、心臓病、腎臓病などの原因としても予防・治療が重要な病気のひとつです。

 

歯周病が進行すると、歯槽骨(歯を支えている顎の骨)がどんどん溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちたり、ひどい場合には下顎が骨折してしまうこともあります。また、炎症部分の粘膜では血管に細菌が入り込み心臓病や腎臓病の引き金になることもあります。

口腔内だけの問題で終わらないところが、歯周病の厄介なところでもあり危険なところでもあります。

また、歯垢を放置しておくと唾液中のカルシウムが沈着して硬い歯石となって歯ブラシでは除去できなくなります。歯石の表面はザラザラしており、

さらに歯垢が付きやすくなります。唾液の性質と量は歯垢の形成に大きく影響します。

例えば、唾液の少ないわんちゃんでは歯垢の形成速度が速く、また軟らかいごはん(ふやかしやウェット)を食べている子は、カリカリのドライフードを食べている子より歯垢の蓄積は速いと言われています。

 

《症状と経過》

歯の表面に付着している歯石や歯垢を放置しておくと、歯肉炎をおこして歯肉の端が赤く腫れて出血しやすくなります。さらにその歯肉炎を放置して

いると、炎症がどんどん進行して歯肉が歯から剥がれて歯肉と歯の間にポケット状の溝ができます。この溝に歯垢や細菌が侵入して蓄積・増殖する

ため、歯垢や膿がたまってさらに溝が深くなっていきます。そうなると、上記でご紹介したような心臓病だったりを引き起こすリスクが高くなります。

歯周病を引き起こす細菌は、酸素が嫌いで閉鎖的な場所で増殖する性質の細菌(嫌気性菌)で、ポケット状の溝の中で増殖し毒素を出すため歯槽骨が

溶かされてしまいます。歯周病になってしまったわんちゃんは、口臭が強く歯肉が腫れていて出血がしやすいです。歯がグラグラになったり抜け落ち

たりして、硬いものが食べられなくなってしまいます。

 

《治療と予防》

初期の治療では歯垢・歯石の除去やお薬の投薬によって改善されることがありますが、進行してしまった場合は外科的な処置が必要となってきます。

歯槽骨が強く侵されて歯の動揺がひどくなった場合は抜歯をすることもあります。治療によっては歯石を除去した後も歯ブラシなどで歯を磨く習慣を

つけることが大切になっていきます。

○歯周病が原因でおきる炎症

歯周病によって歯の周りから、または歯が抜けて歯髄から細菌が侵入して歯の根っこに炎症が起こり、化膿してしまい膿汁が溜まってしまいます。

この状態を根尖性歯周炎と呼びます。その結果歯槽骨または顎骨が破損、吸収され歯肉や皮膚に穴が開いて膿を排出するようになります。

小型犬や中型犬に多くみられ、上顎の第4前臼歯の病巣から波及し、目の下が突然腫れたのちその部分の皮膚が破れて穴が開き出血と排膿が見られます。

また、上顎の犬歯が侵された場合には鼻汁が出て止まらなくなり、下顎の臼歯や犬歯がおかされると下顎の下に穴が開き排膿されるようになります。

 

 

人間同様、食べ物を口に含む生き物にとって歯は大切かつ必要不可欠です。

日頃からのケアを心がけることにより、わんちゃんたちの健康維持にもつながります。

小さい頃から、歯ブラシの練習や口を触られる事を嫌がらないように訓練しておくと、将来もケアがしやすく愛犬の異変にもすぐに気付いてあげられる場合もあります。

 

SPAでも、保護犬や保護猫ちゃんがどこを触られても口が出ないように触られることへの練習をしたりしています。

皆さんも、ぜひ大切な家族のためにお口のケアをしてみましょう!

戻る